【沼津市】全国TV番組で話題の「スパゲティ 夢の中へ」閉店の衝撃!沼津で38年愛された人気店の魅力
静岡県の暮らし・制度
2023年06月12日(火)
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2023年7月11日(火)19:00~ 放送100回「オモウマイ店」は
夢の中への閉店までに密着したスペシャルを放送!
ぜひご覧ください。
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こんにちは。
静岡県に特化した転職支援を行うリージョナルキャリア静岡
(運営:株式会社リンク・アンビション)の大塚です。
静岡県発祥で知っている飲食店はありますでしょうか。
6時間待ちの店舗もあり、ディ〇ニーランドより待つと話題の「炭焼きハンバーグレストラン さわやか」はご存知な方も多いかもしれません。
でも、さわやかに限らず、静岡には「静岡にしかない名店」が多いなと感じます。
今回は、2023年5月20日(土)に38年の歴史に幕を下ろした地元沼津の超人気店「スパゲティ 夢の中へ」についてご紹介します。
伝説の店の誕生
「スパゲティ 夢の中へ」
JR沼津駅南口から徒歩3分程度のところで営業をしていた
この小さなスパゲティ屋の名が全国に轟いたのは2021年のこと。
中京テレビ・日本テレビ系バラエティ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(毎週火曜19:00〜)で放送されたことがきっかけでした。
全国にある「オモてなしすぎて オモしろい ウマい店」を紹介するこの番組に発見された「夢の中へ」。
8月某日、テレビ局の取材が入るまさにその日、事件は起こりました。
本来はおもてなしのサービス精神と味を取材するはずだったのに、猛暑の中「夢の中へ」のエアコンは、突如として壊れました。
何度エアコンのスイッチを入れてもエラー。
取材開始時に陽気に振舞っていたマスターは、肩を落としてわかりやすく落ち込み(笑)
意を決して腰を上げ、かき集めた数台の扇風機の風をお客様に向け、
自分はサウナのようなキッチンの中で ふきだす汗を拭い、着替えながら、ただひたすらにスパゲティを作り続ける。
(※店主はマスターと呼ばれています。)
本人は至って真面目にやってますが
なんだか 感動するような 笑えて来るようなその姿に視聴者は心を動かされました。
ツイているのか ツイていないのかよくわからないアクシデントに見舞われたこのお店は、放送をきっかけに一躍有名になり、オモウマい店に出る数々の個性的なお店の中でも注目されることになりました。
写真は、エアコンも直って通常営業のマスターの姿。
その反響は凄まじく、マスターの元へはファンレターが届いたり、写真を一緒に撮ってとお願いされたり、地元TV局がきたり、オモウマい店のスタンプが発売されたり・・・と、もともと美味しいスパゲティを日本中に知ってもらうには充分すぎるほどの思わぬ宣伝効果で大行列の店に。
(参照:中京テレビ オモウマい店 スタンプより「夢の中へ」)
マスター本人は沼津のスターとして、沼津出身のイケメン俳優である磯村勇斗さんと肩を並べたような気持ちになっていたかもしれません。
「夢の中へ」のマスター
TVを観た方やお客さんはおわかりかと思いますが、独特過ぎるキャラクター。
スパゲティを作っていた手が空くと、よく横に座ってきて話しかけてきました(笑)
店の中にはさまざまな貼り紙があります。
貼り紙は、マスターの気分で変わっていきますが、
これを読むのが楽しみな方や、元気をもらってる方は多かったのではないかと思います。
「遠方よりおこしのお客様 忙しくて何もしてあげられないので
せいぜいどこからこられたかおしえて下さい」
せいぜいとは。
もちろん、例のエアコンにも貼り紙が。
「
日本一有名な普通のエアコン」
たしかに・・・。
エアコンを写真に撮って帰るお客さんもたくさんいましたが、普通のエアコンです。
店の前にはお知らせが貼ってありました。
「
当店で一番出ないメニュー『スープスパゲティたまごしいたけ』
来るたび食べてたOL 離婚しました」
なんそれ。
「
夜ランチ」という貼り紙は、20年ほど前にあったかと思いますが、私の記憶に今も鮮明に残っています。
ふざけたことばっかり話してるな〜と思ったら、急にギターで弾き語りをしたり。
キラキラした瞳で人生を語ったり、遠い目をして何かを考えていたりいなかったり。
マスターの存在は唯一無二だなと感じます。
ほんわかした雰囲気でありながら、何事にも動じずマスターを転がす奥さまとのおふたりの姿がいつもそこにはありました。
そもそも「夢の中へ」とは
マスターのインパクトが強過ぎて何の店か忘れそうになる方もいるかもしれませんがスパゲティ屋です(笑)
オモウマい店で人気に火が付くずっと前から、夫婦でスパゲティ屋を営んでいました。その歴史は38年。
沼津周辺に住む特に30〜50代の方は行ったことがある方も多いかと思います。
メニューの数は60品以上と、とてもここで紹介しきれないメニューがありました。
クリーミーな「カルボナーラ」
塩味の「ツナウインナー」
美味しい以外に言葉のいらない「ハンバーグとナポリタン」
ガーリック玉ねぎのパンチがたまらない「スタミナ」
どれを食べても、なんだか懐かしいような、それでいて家では作れない、ここでしか味わえない特別な美味しさがありました。
大人気の「アーモンド・オレ」
TV放送後とんでもなく忙しくなるまでは、ゆるりとした時間が流れていたので、奥さんの「サービスでーす」という声と共に
紅茶ゼリー、アイス、ピザ、フライドポテト、パンケーキにポップコーン・・・と、次から次へサービス品が提供されてきたものです。
TVで「家賃とかなければ、もっと激しいことできるんだけどね!サービスし過ぎて店が潰れたら、おもしれぇや。ヤケのヤンパチ」と言っていたのを、面白いと思った方は少なくないと思いますが、実際こちらが心配になるほどのサービスでした。
夢の「上」へ
「夢の中へ」を知る皆さんにとっても、特別なお店だったと思いますが、
私にとっても思い入れのある特別なお店でした。
高校時代の先輩に連れて行ってもらったのが初めてだったと記憶しています。
それからは 友人と一緒に行ったり、いろいろな時間を過ごしました。
実は「夢の中へ」の上の階に住んだこともありました。
階段を上った先が「夢の中へ」の店舗。
その後部にあるシャッターを開けた先に住居があったことは あまり知られていないかもしれません。
結婚当初、住む場所を探していた私は、お店の上の階をマスターに紹介してもらい、その部屋を勝手に「夢の上」と命名し、新婚時代を過ごしました。
15年以上前のことで、画質の荒い写真がたった1枚しか残っているだけでしたが・・・
レトロな雰囲気で大好きな部屋でした。
私にとっては、今でも特別な思い出であり
その場所で暮らしたのは 間違いなくマスターのおかげでした。
先日は、お店に子供を連れて行きました。
学生から社会人へ、それから家庭をもち・・・
よく考えたら「夢の中へ」は、私の人生でも大きな変化のある時代を知っていてくれました。
(知られたくないことまで・・・)
よく顔を出している時期もあったし、長いことスパンが空いたこともありましたが
いつ行っても、いつもと同じマスターと奥さんの姿とスパゲティがそこにありました。
なんだか 自分がどう変わっても、「夢の中へ」は変わらずそこで待っていてくれているような、大事な存在だったなと思います。
閉店の真相と、今後について
ビルの老朽化による立ち退きがきっかけで店を畳むことを決めたということでした。
閉店の噂が流れると、記憶に「夢の中へ」を留めておこうとするお客さんが連日全国から来店。
閉店を惜しむ行列は、閉店するその日の夜まで絶えませんでした。
今後については未定、ということです。
「夢の中へ」のスパゲティを食べたいお客さん、マスターと奥さんに会いたいお客さんはたくさんいると思います。
どこかにのびのび営業できる店舗があればいいのにな・・・と、またあの味に会える日が来ることを個人的に切望しています。
沼津の自慢の名店「スパゲティ 夢の中へ」、38年間 ありがとうございました!!
……
静岡県は「夢の中へ」のように、地域と繋がり、暮らしをさらに豊かにしてくれるようなローカルグルメ店が多くあります。
以前ご紹介した餃子の「中央亭」もそのひとつ。
【沼津市】沼津が誇る有名店、一度は食べていただきたい「中央亭」
実はその中央亭は「夢の中へ」から徒歩3分。
どれだけ名店が多いかわかっていただけましたでしょうか(笑)
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