転職コラム&ブログ

超大手企業の採用戦略!「逃さない」ためにやっていること [転職・キャリアコラムVol.199]

こんにちは リージョナルキャリア静岡(株式会社リンク・アンビション)の秋山です。


1.はじめに


今回ご紹介するのは、日本を代表する産業界のリーディングカンパニーの採用の舞台裏です。
企業名は伏せますが(本記事ではB社とします。)、東京に本社をおき、静岡県にも大規模な工場を構える企業です。
同社は、私たちの日常生活を支える事業を展開し、革新的な技術で世界市場を牽引し続けています。
伝統と革新を両立させながら、「優秀な人材を獲得すること」を企業戦略の最重要課題の一つに位置づけており、採用活動においても徹底した、「取りに行く採用」を実践しています。

今回は、そんな大手企業に弊社経由で実際に入社を決めた方の事例をもとに、「超大手企業は採用でここまでやるのか?」と感じた、そのリアルな舞台裏をお話ししていきます。


2.応募者のプロフィール


今回、B社から内定を獲得した応募者Aさんのケースを見てみましょう。

Aさんは、外資系メーカーで活躍する30代前半のビジネスパーソンです。
優秀な生産技術者として社内評価も高く、若くして管理職に昇格するなど、リーダーとしての経験も豊富。一方で、「自身の専門性を、より大きなフィールドで活かしたい」という思いから、次のキャリアを真剣に検討していました。


3.選考詳細


Aさんが経験した選考プロセスは、以下の通りです。

 
選考プロセス

■書類選考:職務経歴書および志望動機を基に、基本的なスキルセットと熱意、B社との親和性を確認。
■一次面接 + 適性検査(1回目):現場部門のマネージャーおよび人事部との面接。カルチャーフィット、これまでの実績、論理的思考力を重点的にチェック。併せて、性格特性や基礎能力を測る適性検査を実施。
■最終面接 + 適性検査(2回目):役員との面接では、経営視点での視座の高さや、入社後の具体的な貢献イメージが問われました。
 また、一次選考とは異なる視点から、「ストレス耐性」や「組織適応力」を測るため、2回目の適性検査を実施。
■オファー面談:内定後に、入社条件や待遇、働く環境に関する疑問を解消するための面談を実施。

 
一見すると一般的なプロセスに見えますが、特筆すべきは、この選考の「舞台裏」にありました。


4.選考の舞台裏:徹底的に「懸念を潰す」超戦略的な採用活動


B社は、「この人だ」と決めた応募者に対しては、「絶対に逃さない」という強いコミットメントを持って選考に臨む企業です。
Aさんの選考過程でも、その姿勢は随所に表れていました。
特に印象的だったのが、応募者の懸念点を先回りして潰す取り組みです。

 
面接後の徹底したフィードバック共有

B社は面接終了後、私(転職エージェント)を通して
「Aさんが今回の面接で評価された点」
「Aさんがまだ抱えていると思われる懸念点や不安」
を必ず細かく共有していました。

このプロセスにより、Aさんは「B社が自分に何を期待しているか」を明確に理解でき、B社側も「Aさんがどこに迷いや不安を感じているのか、何を懸念に感じているのか」を事前に把握したうえで、次の選考に臨むことができていました。

人事×部門(現場)が連携した「応募者専用プレゼン資料」の作成:
最終面接では、1次面接でのフィードバックを基にAさんが抱えていた
「入社後の具体的な仕事内容への不安」
「配属チームとの相性」といった懸念を解消するため、人事と部門(現場)が連携。Aさんのスキルとキャリアプランに合わせた、オリジナルの資料を持って最終面接に臨みました。
資料には以下のような内容が具体的に盛り込まれていました。

■入社後に期待される具体的な役割と、最初の1年間のロードマップ
■中長期で活躍が期待できるフィールドやキャリアパス
■通勤手段、帰宅時間、出張頻度など、家族との生活イメージ

特にお子様が生まれたばかりであったAさんにとって、仕事面だけでなく、その後の生活面でも具体的なイメージをもてた事が出来たのは、意思決定において非常に大きな後押しとなったようでした。

 
オファー面談は複数回OK。とことん付き合う姿勢

B社は、Aさんの入社の最終意思決定をサポートするため、内定承諾前に希望があればオファー面談を複数回実施する意向も示してくれました。Aさん本人の疑問はもちろん、ご家族が不安に思うことも含め、どんな小さなことでも包み隠さず情報提供し、「とことん付き合ってくれる」という誠意ある姿勢が、Aさんに強く伝わっていました。

 
内定後の懇親会まで含めたフォローアップ

さらにB社は、内定承諾後から入社までの不安を和らげるため、配属部署のメンバーとの懇親会も提案。
今回はAさんの都合により実施には至りませんでしたが、入社意欲を維持し、企業への帰属意識を高めるための、戦略的なフォローアップでした。
最終的にAさんが「ここまでされたら、断る理由がない」と仰っていたのが印象的でした。


5.まとめ


Aさんの採用事例は、「超大手企業がここまでやるか」と感じさせるほど、1人の優秀な人材を獲得するために、全社で動く採用の実態を如実に示しています。

 
企業優位の時代は終わり、「人材は取りに行く時代」へ

優秀な人材はどの企業からも求められており、採用市場はすでに「企業優位」ではなく「人材優位」の時代に移行しています。特に経験豊富な即戦力採用においては、優秀な人材は引く手あまたです。
他社との差別化のためにも、応募者の不安や懸念を先回りして潰すという、高度なホスピタリティと戦略性が求められています。

 
採用に悩む中小企業ほど、採用体制を見直すタイミングかも

大手企業の採用手法をそのまま真似ることは難しいかもしれません。
しかし、
「応募者一人ひとりに真摯に向き合うこと」
「懸念点を放置せず、丁寧に解消すること」
この基本姿勢は、企業規模に関係なく取り入れられるはずです。
採用に悩む中小企業にとっても、自社の採用プロセスや応募者へのコミュニケーションを見直す大きなヒントになるのではないでしょうか。

 

 

< リンク・アンビション LINE公式アカウント>
静岡県の転職・キャリアや、暮らしに関する最新情報収集はこちら。ぜひお友だちになってください^^
LINE公式アカウント 友だち追加

秋山 雄祐

この記事を書いたコンサルタント

秋山 雄祐

AKIYAMA YUSUKE

AREA:静岡

コンサルタントとして、皆様の相談に耳を傾け、最適なキャリア選択を一緒に考え、全力でサポートさせていただきます。また、私自身も東京出身のIターン経験者ですので、地方移住に関する生活面の情報もお伝えできます。お気軽にご相談ください。