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生成AIで職務経歴書を作成する際の活用方法と注意点 [転職・キャリアコラムVol.182]

こんにちは リージョナルキャリア静岡(株式会社リンク・アンビション)コンサルタントの種市です。

転職活動を進めていく上で必要となる履歴書、職務経歴書ですが、経歴書の書き方がわからなかったり、作成してみても「この内容で良いのか」や、そもそもPCを持っていないので自分で履歴書を作りにくいというケースがあるため、弊社でもキャリアアドバイザーが親身になってサポートし、そうした書類作成からともに取り組みます。
昨今、生成AIの精度も上がり、活用した書類作成の相談も受けることが多くなりましたので、今回は、職務経歴書を作成する際の生成AIの活用方法と注意点についてまとめました。



 【 目次 】 

 

1.あくまでたたき台として利用


まずは注意点からですが、作成する文章は100%正確ではなく、不自然な表現や誤情報、誤字脱字が含まれることがあります。専門用語や成果の記述など、内容に誤りがないか必ず自分でチェックし、必要に応じて修正することが重要です。特に成果の記述については、プロジェクトにおける個人の役割など注意が必要です。

また生成する職務経歴書は一般的な表現になりやすく、他の候補者と内容が似通うリスクがあります。そのまま提出すると「AI生成」と見抜かれる可能性は高いとみていいでしょう。

スキルシートではなく職務経歴書なので「内容の正確性」「自分らしさ」はご自身で作成する必要があります。生成AIに任せっぱなしということではなく、修正や作り込みを前提とした初期案として参考にする程度が良いでしょう。

2.実際に使えるプロンプト例


以下は、実際に使える経歴書作成のプロンプト例です。
 

あなたは転職支援のプロフェッショナルです。以下の情報をもとに、応募先企業に伝わりやすく、読みやすい職務経歴書を作成してください。

【学歴】○○大学○○学部○○学科、卒業年月:20XX年3月
【職歴】○○株式会社、営業部、2018年4月~2023年3月、主な業務内容:法人営業、新規顧客開拓
【実績】2021年度に売上目標120%達成、社内表彰受賞
【資格・スキル】TOEIC800点、Excel・PowerPoint
【自己PR】課題解決力と粘り強さが強みです
【志望動機】貴社のグローバル展開に貢献したいと考えています
【希望職種】海外営業
 
 
この情報をもとに、職務要約、自己PR、実績アピールをそれぞれ200~300文字以内で作成してください。

・職務要約作成用text
以下の情報をもとに、私の職務要約を作成してください。
[※ここに自分の経歴やスキル、実績を箇条書きで入力]

・自己PR作成用text
私の強みは[※ここに具体的な強みを入力]です。これを活かした自己PR文を150文字で3パターン作成してください。
応募先は[※ここに応募したい業界・職種を入力]です。

・実績アピール用text
私は[※ここにプロジェクト名を入力]で[※ここに具体的な成果を入力]を達成しました。これをアピールする文章を作成してください。



作成のポイントとして
・具体的な情報を盛り込む
 学歴、職歴、実績、スキル、志望動機など、できるだけ詳細に記載しましょう(個人情報保護の観点から、AIに個人情報を入力することは控えた方がいいです。)
・出力条件を明確にする
 文字数や出力パターン数、応募先業界・職種などを指定すると、より精度の高い文章が得られます。
・「#」「##」などで指示を整理する
 簡単な記号を使って見出しを作るマークダウン記法で指示を階層的・構造的に整理すると、意図が伝わりやすくなります。

3.書類選考における重要な情報とは


中途採用において、人事が書類選考の際に知りたい情報は自己PRより経歴となります。
自己PRは書類選考通過後のプロセスにおいては必要となりますが、書類選考において確認する重要項目は以下の情報です。


職務要約

経歴書の冒頭での記載であり、アイキャッチも含め、応募企業が求めるスキル・経験を端的にまとめ、最初にアピールする。200〜250文字程度が目安。
たまに1社目の経験から順に記載される方もいますが、募集職種によってアピールすべき職務要約は異なってきます。
 

職務経歴

具体的な仕事内容・役職・期間・実績を記載。特に成果や工夫した点は数値やエピソードで具体的に。
ほぼここの内容で書類選考を通すか決定する項目です。
 

活かせるスキル

ポータブルスキル(例:PC、語学、ヒューマンスキル)は全般に通じますので、漏らさずに記載。
 

応募職種と経験職種が異なる場合でも、経歴における成果や実績は評価されます。
生成AIで作成した後はこれらの情報に抜け漏れや誤記載がないか確認しましょう。
 

 
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キャリアアドバイザーが転職活動準備に生成AIを使ってみた
今回は、生成AIを使った職務経歴書の作成の活用方法と注意点についてお伝えしました。以前、弊社キャリアコンサルタントの池戸が転職活動準備(書類作成・企業研究・面接対策)時における生成AIの活用の可能性についてまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。
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生成AIはインターネット上の情報を基礎として出力されるため、信頼性に欠ける情報・根拠のない偽情報・フェイクニュースも一部含まれてしまうことがあります。生成AIでの作成の限界やリスクを理解した上で、あくまで土台となる情報を効率的に作成・収集する一次的なツールとしての活用をおすすめします。
 
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種市 一仁

この記事を書いたコンサルタント

種市 一仁

TANEICHI KAZUYOSHI

AREA:静岡

静岡県西部エリアの企業を中心に担当しております。転職活動全般を支援させていただきますので、どの段階からでもご相談ください。選考中においても、履歴書や職務経歴書などの応募書類の作成支援から、面接対策まで、選考プロセス全体を通じてしっかりとサポートいたします。