出戻り転職後に陥りやすい悩みとは? [転職・キャリアコラムVol.176]
コンサルタント 溝口転職を考えたら(転職活動・情報収集)
2025年3月5日(水)
こんにちは、株式会社リンク・アンビション コンサルタントの溝口です。
近年、退職した元従業員を再び採用する「アルムナイ採用」が企業の採用戦略として注目されています。
即戦力として期待され、職場にも馴染みやすいといったメリットがある一方で、いざ、自分が実際に"出戻り転職"をするとなると、不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、過去に出戻りを経験した私の体験談(失敗談)も交えながら、出戻り転職をした後に陥りやすい悩みについて書きたいと思います。

<出戻り転職をした後に陥りがちな悩みとは>
1.過去の退職理由と同じ問題に直面する
2.過去とのギャップに戸惑う
3.期待とプレッシャーに悩む
それぞれ詳しく解説していきます。
1.過去の退職理由と同じ問題に直面する
一度在籍した会社を辞めたのには必ず理由があり、過去に何らかの理由で退職したという
事実があるということ。 出戻りした後に再び同じような問題に直面する可能性は十分にあります。
また、出戻り転職で覚えておきたいこととして「再度辞めるとは言いにくい」という側面があります。
実際、再度辞めることになった場合は周囲からの印象が悪くなる可能性は否定できませんし、
それを避けるために我慢して働き続けるのも精神衛生上よくありません。
対策としては、当時の退職理由を明確にし、それが解消(または納得)できているかを冷静に判断することです。
私は独立したいと思って会社を離れ、チャレンジを経て未練を断ち切れていたのでこの悩みはありませんでしたが、元上司や元同僚など、今の会社の事情が分かる方から情報収集をするなどして慎重に判断しましょう。
「一度辞めた会社でなぜまた働きたいのか」という理由も併せて明確にしておきましょう。
2.過去とのギャップに戸惑う
採用側からすると、退職者は企業文化や業務内容を知り尽くしていることが大きな魅力ですが、会社も人間関係も変化しているという現実を忘れてはいけません。。
私は当時WEB広告会社の営業をしており、会社を離れていたのは約2年間でした。変化が早い会社だったこともありますが、その間に組織改編に伴って上司は変わり、営業方針も変わり、ノウハウやトレンドも更新されていました。
さらに、新しい社員が増え、かつての同僚や後輩が昇進し、新人から憧れの目で見られているといった風景も目にして、職場の風景は大きく変わっていました。。
知っていることも多かったはずですが、在籍していたからこその変化に戸惑うシーンが多かったように思います。
最近はDX化が進んだことで、業務フローが大きく変わるなど、変化はより顕著になっているようです。
「知っているつもり」でいると、むしろ変化についていけずに苦労する可能性があります。
また、過去のやり方に捉われると他の社員から敬遠もされますので、「全く新しい職場で働く」くらいの心構えで臨んだ方が良いでしょう。
3.期待とプレッシャーに悩む
会社からは「即戦力」として、また前回退職した後で経験したことも活かしてほしいという期待をかけられます。
そして、思うように成果が出ないとそれはプレッシャーに変わり、「なぜ以前のようなパフォーマンスが発揮できないのか」と悩み、退職前の活躍を知らない人からは「なぜこの人は戻ってこれたのか」という厳しい目を向けられる可能性もあります。
私が一番悩んだのはこの部分です。過去の実績から「ある程度はできるだろう」と高を括っていたこともあると思いますが、実際のところ、顧客をはじめ以前在籍していた時の環境も全てリセットされてしまっているわけですから、成果を出すのには多少の時間が必要でした。。
それでも、目先の数字を見て「こんなはずではない...」と頭を抱え、「貢献しないといけない立場なのに…」と悩みながら、かつての同僚や後輩に弱い自分を見せられなかったため、サポートも得られないという悪循環に陥っていました。
対策としては、まずは再入社前に「なんとかなるだろう」という甘い考えを捨て、最初から気合を入れて臨むこと、その上で焦らずに未来の一点を決め、そこで成果を出せるように地道な努力をしたり、新しいトレンドやノウハウを吸収するべくどんどんアドバイスをもらいにいく覚悟をすることではないかと思います。
私はどちらの覚悟も足りず、復帰後しばらくは苦しい思いをしましたが、周囲の目はシビアではあっても
謙虚にアドバイスを求めれば快く教えてくれる人が多く、余計なプライドが邪魔していたことを痛感しました。
終わりに
出戻り転職を成功させるポイントをまとめると下記の通りです。
私自身、その後無事成果を残すことができ、約10年間充実した時間を過ごすことができました。
出戻り自体も周囲にポジティブに受け止められているように感じ、その後に増えた出戻り社員の相談や、アルムナイ採用についての相談を受けることも多くなりました。
企業や社会が「出戻り」をポジティブに受け入れてくれるようになると、キャリアの選択肢は広がります。
慎重に見極めた上で、より良いキャリアを築いていけるよう願っています!!
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