転職時の年収にこだわりすぎていませんか? [転職・キャリアコラムVol.169]
コンサルタント 原口転職を考えたら(転職活動・情報収集)
2025年1月16日(木)
こんにちは。株式会社リンク・アンビションのキャリアコンサルタント、原口です。
私たちは、静岡県・愛知県に特化したミドル・ハイクラス向けのUターン転職支援を行っています。その中で、首都圏で活躍するU・Iターン転職希望の優秀な方々から「年収」についてのご相談を受ける機会が多くあります。
特に「転職で年収アップ」という広告に触れる機会が多い昨今ですので、転職で年収アップを目指すのは当然のこと。しかし、年収へのこだわりが必ずしも転職成功につながるとは限りません。
まずは、転職時の年収をどのように考えるかを説明します。

転職時に年収を考える3つのポイント
1. 現在の年収 <自分の価値を示す目安>
現年収は、現在の会社が評価した「あなたの仕事の価値」を表す指標です。
ただし、現在の年収は企業規模や業界、職種、職場の環境によって大きく異なります。
たとえば、上流工程を行う企業や外資系企業ほど給与が高いことが一般的です。
また、残業時間が多い職場では、その分年収が高く見える場合もあります。
給与制度の違いも大きく、実力主義の会社があったり、年功序列の会社があったりと、必ずしもその方の労働価値と一致するわけではありません。
一方で、現在の年収が低いと転職先企業に足元を見られる可能性があります。
大切なのは、自分のスキルや経験、提供できる価値を正確に伝えることです。
キャリアコンサルタントに相談し、適切なアピール方法を確認するのがおすすめです。
2. 希望年収 <高すぎる設定が招くリスク>
転職時に年収アップもしくは、現状維持を目標にするのは自然なこと。
しかし、希望年収が高すぎると、入社後に大きなプレッシャーを感じることがあります。企業は希望年収が高いほど、求職者に対する期待値も上がります。期待に応えられなければ、自信を失う原因になりかねませんし、翌年から評価が大きく落ちてしまうケースもあります。希望年収を伝える際には、自分の都合や利益だけではなく企業側が納得できる根拠を示すことが重要です。
一方、控えめな希望年収を伝えた方が、入社後に評価を高めるケースもあります。
過去に私が管理部門の幹部として転職支援をした方では、極端な例となりますが、実力が評価されて3年で初年度年収の3倍以上になった方もいらっしゃいます。
実力さえあれば、あとから年収アップすることも可能ですので一時的な給与ダウンを恐れては、大きな成功はつかめません。
3. 実際の年収 <総合評価で決まる>
最終的な年収は、業界や企業規模、職種、経験、スキル、年齢などの複数の要素によって決まります。一部の企業では「現年収保証」を掲げる場合もありますが、地方の企業では一般的ではありません。
また、企業では組織全体の給与バランスを重視するため、仮に希望年収で転職できても、その後の大幅な年収アップが年功序列などの評価制度上、期待できない場合もあります。
初年度の年収だけでなく、2年目以降の評価制度を事前に確認しておくことも大切です。
次に年収にこだわるべきケースとそうでないケースにも触れていきます。
転職で年収にこだわってもよいケース
次のような場合は、年収を重視しても良いでしょう。
<即戦力として自信がある場合>
通常、企業は転職者の早期戦力化を目指して、多くの費用と時間を投じています。
しかし採用後の教育がほとんど不要だと判断された場合は、高い年収で「即戦力」として採用されます。そして即戦力と見なされるからこそ、入社直後から「お手並み拝見」と周囲の社員から注目されることも少なくありません。
たとえ同じ業界や職種での転職であっても、売る商品や売り方、企業のルールや文化が異なれば、結果が変わることがあります。そのため、「自分なら必ず通用する」と過信せず、自身のスキルや実績を適切にアピールし、自信を持ちながらも柔軟性を持って年収の交渉を行うことが重要です。
<生活水準の維持が重要な場合>
首都圏と地方では生活コストに違いがありますが、例えば住宅ローンや教育費など
固定費が多い場合は、安定した収入も必要です。地方移住で生活費が下がる分、貯蓄や投資に充てられるかを考えるのも有効です。
<高度な技術や専門知識・資格が必要な仕事>
高度な技術や高い専門性を持つ人材は、企業にとって重要な資産であり、競争力の源泉となるため、地方であっても年収アップや維持がその指標になることもあります。
年収以外を重視すべきケース
一方で、年収だけでなく、以下の要素を考慮することで満足度の高い転職につながることがあります。
<働き方の改善>
「働く環境」「残業時間」「リモートワークの有無」など、年収以外の条件が生活満足度に大きく影響します。地方なら通勤時間が短縮され、家族との時間を確保できる場合も。
<未経験の業界や職種への挑戦>
即戦力採用ではないので当然年収は下がりますが、以前から興味があった仕事や業界で働けること自体がやりがいとなります。
<ライフスタイルの充実を目指す場合>
自然環境や趣味(キャンプ、サーフィンなど)が生活の一部に取り入れられる地方暮らしでは、生活の質が年収以上の価値をもたらすことがあります。
また、地方では地域コミュニティや人とのつながりが都内より密接であることが多く、これが心理的な満足につながることもあります。
アドバイス
<年収の相場を確認>
地方では首都圏に比べて総年収が下がる傾向にありますが、同業界・職種のその地域での相場を調べ、事前に自分のスキルに見合った報酬であるか確認しましょう。
また、地方では、再下限の年収が800万円以上の公開求人は大幅に減少する傾向があります。そのため、地域に強い転職エージェントを活用し、キャリアコンサルタントから非公開求人の情報を得ることをお勧めします。
<生活コストを計算>
首都圏と地方の生活コストの違い(住居費、交通費など)を比較し、総合的な「可処分所得」で判断しましょう。
<転職理由の整理>
年収をどの程度優先するかを考える前に、「転職で何を解決し、何を得たいのか」を明確にすることが重要です。例えば、都市型の生活と地方の生活のどちらを好むのか、あるいは家族との時間を増やしたいといった目標がある場合、少し年収が下がっても充実感を得られる可能性があります。
まとめ:年収は大切ですが、年収だけにとらわれない転職を
昨今、求人数が増加する一方で、求職者にとっては複数の内定が出た際の適切な選択が新たな課題となっています。
年収は転職の大切な指標の一つですが、最も重要なのは「自分が大切にしたい価値観」に合った選択をすることです。
せっかくのチャンスを逃すことのないように信頼できるキャリアコンサルタントに相談し、働き方やライフスタイルも含めた総合的な転職の成功を目指しましょう。
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この記事を書いたコンサルタント【原口】が担当させていただきます。
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