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分解したら見えてきた年収の正体  [転職コラムVol.092]

こんにちは。リージョナルキャリア静岡(運営:株式会社リンク・アンビション)
キャリアコンサルタントの竹田です。

「年収」

転職を考えるほとんどの人にとって、最重要項目に近いものだと思います。

特に、U・Iターンを検討されている方にとって、地方転職では年収ダウンしてしまうのではないか、という心配もあるかもしれません。
私が日々、転職希望者の方と面談をさせて頂く中でも、当然頻繁に出てくるテーマです。
しかし、ご自身の年収について、大半の方が年収の「総額」については覚えているものですが、「内訳」まで頭に入っている方は少ないように感じます。
この「内訳」が、転職先を検討する上でも意外と大事な情報になりますので、ぜひ一度チェックして頂くことをお勧めします。
 

 

年収の内訳

給与制度は企業ごとに異なるものの、年収を構成する要素は概ね以下の4つに分かれます。

① 能力に対する給与
基本給や賞与の平均値など、期間中の評価を問わず、固定的に支払われる部分。
役職手当などもここに含まれます。

② 時間に対する給与
残業、休日などの時間外手当。時間単位で支払われる給与。

③ 成果に対する給与
インセンティブや賞与の評価加点部分など、期間中の成果に対して支払われる給与

④ その他手当
家族手当や住宅手当など、会社として従業員の生活をサポートする為の追加部分
 

 
内訳から見えること

「②時間に対する給与」「③成果に対する給与」は結果に対する給与なので、変動性が高いといえます。
残業時間を減らしたいことが転職理由の方では、

例えば月5万円が時間外手当の場合、5万円×12ヵ月=60万円が年収に占める時間外手当部分になります。

仮に残業がゼロになるとしたら、現職でも年収-60万円となるので、残業を減らして年収を維持したい、は実質の年収アップと同じと言えます。

また、賞与の成果報酬比率が高かったり、インセンティブで稼いでいる営業職などの場合は、
現在のライバル企業に転職するくらいの類似性の高さでなければ、現在保有しているスキルをそのままスライドすることは難しいでしょう。

特に、新たな経験やスキルを身に着ける為のチャレンジである場合は尚更、「③成果に対する給与」が期待しにくいのはもちろん、「①能力に対する給与」も一時的には低下する可能性があります。
実際には、将来への期待や生活水準の維持などの理由から、前職年収を考慮した年収提示がされる可能性も充分にありますが、入社時点での能力に対する企業からの純粋な評価、という意味では上記のような考え方になります。
 

 
U・Iターンするとなぜ年収が下がるのか?

一般的に、企業規模が大きくなるほど「④その他手当」は手厚くなることが多いです。
この点では地域差が明確に出ます。
都道府県別の上場企業数では、東京都は2033社。実に全国の上場企業の52.3%が東京に集中しています。
対して、静岡県は52社。これだけでも企業規模の違いがご理解頂けるかと思います。
「①能力に対する給与」による違いもありますが、意外と「④その他手当」、のインパクトは大きく、
首都圏→静岡県の転職では、2割程度の年収ダウンを覚悟してください、とお伝えさせて頂くケースが多いです。
 

 
地方転職することは不幸なのか?

年収が2割もダウンしたら生活が苦しくなるんじゃないか?結局都落ちなんじゃないか?と思われる方もいるかもしれませんが、そうとも限りません。
生活コストに大きな差があるからです。

3LDKの家賃相場(SUUMO調べ)では、東京都三鷹市15.0万円に対し、静岡県静岡市駿河区は8.6万円と実に1.74倍の開きがあります。

また、私自身も昨年まで静岡と東京の2拠点生活をしていましたが、外食や生活サービスなどでは2割~5割ほど単価が違う印象です。
静岡に拠点を移した今となっては、4人家族の我が家で首都圏生活をしようとすれば、夫婦で正社員勤めのダブルインカムは当然必要、子供の習い事は誰が送り迎えするのか?急に熱を出したら?などとお金と時間のことを考えるとやはりタフな家庭生活を想像してしまいます。

Uターンの方は帰省の際に、Iターンの方は観光ついでに、地場のスーパーやドラッグストア、飲食店などを訪れてみて、生活コストの感覚を掴んでみるのも安心に繋がるかもしれません。
 

 
彼を知り己を知れば百戦危うからず

この内訳を把握したから転職して年収が上がるかといえば、そうではありません。
しかし、年収がどのように構成されているのかを知れば、能力を伸ばし、身に付けることでの年収構成変化や年収アップ、転職後を見据えたマネープランニングなど、キャリア×マネーの設計がしやすくなります。

お金の心配をしながら生活するストレスは大きなものですので、
転職をしても思い切り働けるよう、まずは今を知ることを始めてみてはいかがでしょうか?
 

 

この記事を書いたキャリアコンサルタント:

竹田 敬介
Takeda Keisuke 
リージョナルスタイル認定コンサルタント
担当エリア:静岡、愛知
2008年に大学卒業後、広告代理店を経て、
2011年、株式会社マイナビに入社。
転職メディアの営業として、愛知県5年、
静岡県3年と東海エリアの中途採用支援に従事。
2019年からは教育研修事業部門の営業部長として、
国内大手企業への人材育成・組織開発の
コンサルティング営業を行うと共に、
自社組織のディレクションにも携わる。
2021年、静岡・愛知に
「人と組織の相乗効果で成果を生みだす」
組織を増やすことをミッションとし、
リンク・アンビションに入社。

 

 

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