あなたもやってしまっているかも?無意識で陥りやすい経歴詐称について <転職コラムVol.060>
コンサルタント 原口選考対策(書類・面接)
2021年07月07日(水)
こんにちは、キャリアコンサルタントの原口です。
今回は経歴詐称について書きます。
転職活動を行う際に必ず作成する履歴書と職務経歴書。
その応募書類を作成するときに特に気を付けていただきたいことは、しっかりと事実を書くことです。
悪意のある経歴詐称は論外ですが、単純な書類上の不備が詐称と捉えられることもありますので、応募の提出書類は必ず注意して確認をすることが必要です。
【経歴詐称となるケースの例】
■ 学歴
入学や卒業をしていない学校を記入したり、浪人や留年などを隠すために入学・卒業年度を変更したりするケースです。
または入学はしたが卒業していない学校を卒業と記入 ※正しくは中退です。
■ 保有スキルや資格
英語が話せる訳ではないけど、できない訳でもないという方がTOEIC500点を850点と偽って記入したり、国家資格などを中心に仕事上で重要な資格などを偽って記入するといった、選考に有利になるように、自分のスキルを盛って記入するケースです。
■ 転職回数
1~3ヶ月など試用期間中(短い期間)で退職した会社名は記入しないなど、転職歴を少なく見せるために、ある特定の企業に在籍していたことを隠したり、実際に働いたことのない有名企業名を記入したりするケースです。
他にも職歴の空白期間を短く記入する詐称もあります。
■ 雇用形態
実際はアルバイトや派遣社員、契約社員として雇用されていたが、正社員として雇用されていたと記入するケースです。
■ 役職(職位)
実際はやったことが無い役職の経験をやった事があると偽るケース。
メンバークラスだったがマネージャーと記載など
■ 収入
実際に得ていた給与を誤魔化して記入。
年収450万円を年収600万円と実際の年収よりも高く記入もしくは申告し年収交渉を有利に進めようとするケース。
■ 犯罪歴
聞かれない限り、犯罪歴を自ら申告する必要はありませんが、選考時に指定された履歴書に「賞罰」の欄が設けてあるような場合には、そこには前科があれば犯罪歴を記入しなければなりません。
※ 病歴
聞かれない限り、既往歴を自ら申告する必要はありませんが、正直に申告しないことで入社後に問題になるケースもあります。
例えば、うつ病などは体調が悪いとき職場の理解が得られないことや、隠すという行為自体にうしろめたさを感じたりしてしまい精神衛生上もよくありません。
新たな職場で活躍するためには自分の症状を職場に理解してもらうことが大切です。
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【経歴詐称がバレてしまうケースの例】
■ インターネット検索やSNS
新たな社員が入社するということでインターネットで何気なく名前を検索していたら偶然発見し、犯罪歴や経歴の詐称がバレてしまうケースがあります。
■ 知り合いや取引先、同僚、上司など
特に同じ業種や地方など狭い地域で転職活動を行う場合は、共通の知り合いや偶然にも前職の同僚がいたりと、すぐにバレてしまうケースが多いです。
■ 選考会や面接
話の辻褄が合わなかったり退職理由が怪しいと疑われたりして、離職票や退職証明書の提出を求められることや、スキルチェックのための英語での面接や資格証明書の添付、卒業校の卒業証明書の添付を求められて詐称がバレてしまうケース。
詐称をしていると必ず矛盾が出てきます。
■ 「雇用保険被保険者証」「年金手帳」「源泉徴収票」などからばれてしまうケース
〈雇用保険被保険者証〉
資格取得に必要な被保険者番号以外にも、前職の社名や入社日などが記載されています。
〈年金手帳〉
社会保険加入手続きに必要な基礎年金番号以外にも、前職までの年金の加入歴が記載させています。
※再発行された年金手帳やマイナンバーによる社会保険加入手続きがメインとなると、これまでのように年金手帳によって経歴詐称の可能性を探ることは難しくなるでしょう。
〈源泉徴収票〉
前職の社名や退職日が記載されています。
この社名や退職日を見られたくないがために、本人が翌年自分で確定申告をすると申し出て、会社での年末調整を拒否するケースもありますが、怪しまれることが多いです。
■ リファレンスチェック
外資系の企業は採用活動中にリファレンスチェックを行うことが多く、最近では外資系だけではなく日本の企業でも広く取り入れられるようになってきています。
リファレンスチェックとは、採用時にリスクヘッジのために第三者を通して前職の在籍期間や担当職務などに虚偽申告がないことを確認するものです。
参考:
『リファレンス』について <静岡の転職コラム Vol.020>
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【経歴詐称がバレてしまうとどうなるか】
犯罪になるケースはほとんどありませんが、入社前であれば内定取消となったり、入社後でも場合によっては解雇の事由には十分なり得ます。
また特別に処分がなかったとしても、社長や人事、上司や同僚からも「嘘つき」というレッテルを貼られ、社内での昇進や昇給に大きな影響がでてきます。
「知らなかった」「悪意はなかった」ではすまない問題として社内の仲間から不信感を抱かれる結果となりますので注意が必要です。
最後に、
私たちは年間で数千人の静岡と愛知へのU・Iターン転職を希望されている登録者の方との接点を持ちますが、
わざと経歴の詐称を行う悪質なものは非常に少なく、詐称の多くは単純なミスや、ちょっとくらい大丈夫だろうとの思いで行われたものばかりです。
「本当に悪意はなかった」「知らなかった」という無意識の詐称でも、それが理由で不合格となるケースも多くありますので、応募書類は細心の注意を払って作成することを心掛けてくださいね。
この記事を書いたキャリアコンサルタント
原口 翼(Haraguchi Tsubasa)
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