コンサルタント 原口転職を考えたら(転職活動・情報収集) 2020年08月07日(金)
こんにちは、キャリアコンサルタントの原口です。
転職活動を行っていると『リファレンス』という言葉を聞く機会がありませんか?
これまでは外資系企業が中心でしたが、
最近では県内企業でもリファレンスチェックを行いたいというケースが増えています。
リファレンスとは「照会する」という意味で、
それぞれの分野ごとに独自の意味合いが加わって使われる言葉ですが、
転職の時に耳にするリファレンスは「経歴照会」という意味合いで使われます。
今回は転職におけるリファレンスチェックについてお伝えします。
転職におけるリファレンスチェックについて
■リファレンスチェックの方法は主に2つ
<1>求職者自身がリファレンスを提出するケース
求職者自身がリファレンスを提出する場合は、前職の上司などに
リファレンス(推薦状)を書いてもらうよう、依頼することになります。
<2>企業が自らリファレンス先に確認するケース
企業側が応募者の前職での実績や勤務状況に偽りがないかを
前職の上司や同僚に電話などで直接確認を行います。
■リファレンスの主な目的
信用調査の一環として位置付けているケースが圧倒的に多いです。
過去に一緒に働いた上司や同僚が求職者に対してどんな印象を持っているのか
客観的な評価を確認することで、新しい雇用主にとっても参考になり、
入社後のスキルや経験のギャップを未然になくすこともできます。
■リファレンスチェックのタイミング
リファレンスチェックが行われるタイミングは基本的にオファーレターの前となります。
ただ企業によっては選考途中に行われることもありますし、
若手のリファレンスは行わないが、管理職の採用ではリファレンスチェックを行う、という企業もあります。
■リファレンスチェックの質問内容例
<履歴書、職務経歴書について>
・勤務(在籍)期間はいつからいつまででしたか?
・当時どのような職務についていましたか?
・これまで休職など長期で休まれたことはありませんでしたか?
<人間性や勤務態度について>
・協調性や周りとのコミュニケーションは良好でしたか?
・遅刻や欠勤は多くありませんでしたか?
・上司や部下との折り合いが悪いと思うことはなかったですか?
・長所と短所を教えてください。
・また一緒に働きたいと思いますか?
<職務遂行能力>
・これまでの主な実績を教えてください。
・リーダーシップはありましたか?
・仕事ぶりを教えてください(問題への対応能力や解決能力、業務の迅速、仕事への責任感など)
・英語など現場で求められるスキルチェック
■リファレンスによる選考への影響
基本的には影響はありませんが、在籍期間が履歴書と異なる、
自身の過去の経歴、仕事の実績や受賞歴などが違うなど経歴詐称がある場合は、
不採用となるケースもあります。
■リファレンスは断れるのか
リファレンスチェックを断ると、応募先企業からの印象が悪くなってしまいます。
虚偽があるのではないか、他に聞かれて困ることを隠しているのではないかなどと、
疑念を持たれるかもしれません。
リファレンスチェックを断ったからといって、
すぐに不採用になるわけではありませんが、選考で不利になる可能性は留意して
おいたほうがよいでしょう。
※現職の会社や上司には現時点で転職することを伝えているわけではないので
絶対に依頼できないという場合もあると思いますので、その際はご相談ください。
リファレンスを依頼する対象を広げるなどの方法もありますのでアドバイスします。
また、自分の知らないところでリファレンスを取られたという話を聞くことがあります。
個人情報保護法第23条1項では、
本人の知らないところで個人情報が利用されることを防ぐため、
本人の同意なしに本人以外に個人情報を渡すことを禁じています。
最後に
リファレンスは、求職者のこれまでの働きぶりについてよく知っている
元上司や元同僚からのコメントをもらい、
求職者の誇張も虚飾もない、ありのままの姿を知るために行われます。
企業側も決してネガティブな報告が上がることを期待しているわけではありません。
自分を知ってもらうチャンスと捉えましょう。
この記事を書いた人:リージョナルスタイル認定コンサルタント 原口 翼(Haraguchi Tsubasa)
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